幼児ピアノ教室のおすすめ教材ベスト10:さくらOne 八王子ピアノブログ

幼児ピアノ教室の鍵盤

幼児のピアノ指導において重要なことは、飽きずに楽しみながら学べることです。

まだ集中力が長く持たず、ピアノの前に長時間座っていられない幼児には、鍵盤上で弾く以外の方法、例えば歌や、体操・ダンスや、お絵かき・色塗り(=記譜、楽典等)などの要素もレッスンに取り入れ、多角的に音楽を楽しめるような工夫が必要です。そんな要素を含んで効果的にレッスンを進められる教材をピックアップして独自のランキングにし、ご紹介いたします。

【1】ミッキーといっしょ おとの絵本(ソルフェージュ、リトミック教材)

ヤマハミュージックメディア

1 このおと なあに?
2 おとで あそぼう
3 きこえた!どれみ
4 おんがく だいすき!

ディズニーのキャラクターがたくさん出てくるカラフルでグラフィカルなリトミック教材。

付属のナレーション入りCDを聞きながら実践する。ピアノレッスンの導入として、リズムや強弱などの音楽の基礎的な概念を取り込むのに適した教材で、音に対して注意を向け、音楽に想像力を働かせ興味を持たせ、音楽に楽しみを見出し音楽の世界にこどもを誘い出す。絵本のような美しい絵に、ページをめくる楽しみも大きい。歌ったり体を動かす課題や、音あてクイズ、リズムを叩いたり音楽を聴いて想像したりと様々な音楽要素を遊びながら学べる。特に三和音(ハーモニー)をピアノで弾いたり聞き取ったりする課題が出てくるのが特徴。幼児向けのピアノ教材でまず最初に三和音が登場するものは珍しい。

【2】ゴーゴーピアノ(教本)

遠藤蓉子著サーベル社

言葉のリズムに乗せて、鍵盤を叩く課題から始まる。

言葉を覚え始めた幼児に、言葉の練習と並行して楽譜や音楽に馴染んでいくように課題が組まれている。最初は一つの音(真ん中のド)で、ド、レ、ミと次第に一つずつ音が増えていく。音符は大きく、見やすい。見開きページの左側にリズム、右側に五線があり、リズムのページは音価が正しく書いてあるが、五線のページは全音符になっているため、そのまま使うと後々音価について誤解する可能性があるが、正しい音価になるよう全音符を塗りつぶしたり音によって色分けしたりすれば記譜の練習さや音高の確認としても使える。

【3】ピアノランド(教本)

樹原涼子著 音楽之友社

プレピアノランドは、リトミック的に音楽に合わせて体操をしたりし、音楽に親しむところから始まる。ピアノランドは大譜表から始まり、真ん中のドを中心に両手で演奏するような課題から始まる。歌詞が付いていて、歌いながら弾けるのが特徴的。3巻、4巻で進度が急激に早くなり、3巻で三度の重奏や半音階、E♭の調も出てくる他、4巻ではブルグミュラーレベルに達する曲や、5拍子、F♯の調も登場するので、1,2巻を幼児向けに使い他の教本に移行するという方法もよい。

【4】ピアノひけるよ!ジュニア(教本)

橋本晃一編 ドレミ楽譜出版社

「しってるきょくでどんどんひける」のサブタイトルの通り、よく知られている童謡や名曲を中心に収録されている。

最初から大譜表ではじまる上、知っている曲ばかりなので馴染みやすいといえるだろう。幼児は、幼稚園や保育園で習ったことのある曲をレッスンに取り入れると、親しみをもって楽しんで進められるので、幼児のレッスンに適している。ピアノひけるよ!シリーズには、シニアシリーズも出ているのが特徴。親御さんや祖父母も一緒にレッスンできる。「レパートリー」は、初級にはピアノ教師の連弾譜も記載されていて、そのまま発表会でも使える。幼児はステージ上で、一人でお辞儀をしたり、椅子に座ったり、弾き始めたりということが難しいため、先生が連弾相手としてサポートしながら発表会に出演するのがよい。

【5】ともだちピアノ(教本)

石丸由理編 ドレミ楽譜出版社

イラストに沿って、指を動かす練習から始まり、鍵盤上の音の位置を確認、そして大譜表で真ん中のドの音から両手奏、とピアノ演奏への導入のプロセスが幼児向けに作られている。

指番号を見て指を動かす課題が差し込まれているのが特徴。常に課題についてどの指を使うのかがイラストで明確に提示されている。「リトミック、ソルフェージュ」とタイトルにあるが、まさにピアノ演奏への導入にぴったりの要素のみを簡潔に集めている。A-2からは全くのピアノ演奏教本となっている。どのページにも講師の伴奏譜がついており、楽しく連弾できる。

【6】こどものバイエル ミッキーといっしょ(教本)

ヤマハミュージックメディア 基本的にはバイエルのメソードそのものだが、鍵盤を触るようになるまでの導入のステップが丁寧で親切。

まず導入時に、指番号や音名などをそれぞれ見開きページで提示して、前提的な知識をインプットできる。また椅子の座り方、正しい手の形などイラストで提示している。次に、先生の真似をして弾こうという課題があり、初めてピアノを触る幼児にも入りやすい単音のみや2音のみの演奏をする課題があり、導入のサポートがなされている。その後、バイエル上巻の課題に移るので、あとはバイエルのメソードに沿って学習できる。幼児にバイエルを履修させる場合は、迷わずこの版を選びたい。全体的に音符も大きく、カラフルなイラストも付いていて、見た目も楽しく見やすい。

【7】セイモアのピアノの本

セイモア・バーンスタイン著 ショパン社

ピアノを初めて触る子に、まず身につけてほしい手の形や鍵盤の叩き方、手や腕の使い方や強弱などについて詳細にマスターするための本。

この教材は、そのまま生徒に与えて読ませるのではなく、先生が生徒に解説する形で使いたい教材。

幼児に限らず、まっさらな状態で初めてピアノを触る人に、読んで実践して是非正しく身につけたいフォームの問題を丁寧に解説した書としてお勧めしたい。

【8】おんがくのーと鍵盤付き(五線ノート)

ヤマハミュージックメディア

幼児が使う五線紙としておすすめ。その理由は、各ページに鍵盤の絵がついていること。

音の高さと鍵盤の位置を常に確認できる。この手の鍵盤の絵が付いた教本は多くあるが、自由に使える五線紙に鍵盤の絵をつけて出しているものはほかにない。五線に記譜した部分の鍵盤を同じ色で塗るなど、用途も様々に使い分けられる。レッスンでの指導のほか、家での確認にも使え、背表紙が鍵盤の絵になっているため、ピアノがない場所でもトレーニングできる。

【9】 レッスンノート

毎回のレッスンの記録ができる小さなノート。

保育園や幼稚園の連絡帳のように、毎回のレッスンの所見や宿題の内容、メッセージを書けるようになっている。また、毎日練習をしたら曜日のところに印をつけて記録できるようになっていたり、巻末にはシールが付いているので、達成したらシールを貼ったりと楽しんでレッスンや練習に取り組める工夫がされている。また、保護者にも先生のメッセージが伝わるため、日々の練習の監督の際も気を配るポイントがわかる。他出版社からも類似のものが出ているが、ヤマハミュージックメディアのものが特におすすめ。いろいろなキャラクターのものがあり、好きなものを選べる。

【10】マグネット付き五線ホワイトボード

カラフルなマグネットで音の高さを確認できる五線ボード。

ノートに書くより気軽に、簡単に音の高さを確認できるので、幼児含め初心者にとって読譜力をつけるために毎回のレッスンや練習に役立てられる便利な教材。100円均一のホワイトボードとカラーマグネットで自作もできる。