八王子の子供ピアノ教室でおすすめの教本10選:さくらOne 八王子ピアノブログ

八王子でピアノ演奏八王子のピアノ学習者にとって、それぞれの進度に合った教材を選ぶことは大切なことです。
八王子のピアノ教室では、読譜力や楽典、運指や表現力など個々人の得意な分野、苦手な分野を踏まえ、特性に合った教材をレッスンに取り入れます。
特に子供には、楽しみながら自然に学ぶために、変にハードルを感じさせることなく、得意な分野を伸ばし苦手な分野を補うための教材を選ぶ必要があります。ちょうど医者が症状に合わせて薬の処方を変えるように、進度に合わせて変えるのもピアノ教師の指導力の大事なポイントとなります。
今回は、ピアノレッスンの現場で筆者も使用している、おすすめの教材を10種類あげてみました。

複数のラインナップを持つメソードやシリーズには、中でも特におすすめのものに「★おススメ★」を付けました。

ぴあのどりーむシリーズ

田丸信明編
Gakken

▼ラインナップ
◎曲集テキスト ★おススメ★
◎レパートリー
◎ワークブック
・補助教材あり(がくてんドリル、小学生のためのピアノ小曲集)

幼児版と第1巻~第6巻の7段階で、導入~初級レベルの学習内容を習得できる。
進度がゆっくりで、同じテクニックでたくさんの曲が弾けるので、達成感がある。
知っている曲がたくさん出てくる(童謡や世界の名曲等)ため、楽しんで取り組める。
特に4巻はペダルや調性などの要素がよくまとまっているためとりわけ人気が高く、他の類似教材からの移行も盛んに行われる。
挿絵が大きく美しいので、楽譜をめくる楽しみがあるが、その分1冊の中でも楽譜に使っているページ数が少ないので、曲数は多くない。

バイエル

各出版社

八王子のピアノ教育において、古くから使われ最も知られた教材。
ト音記号(右手)の課題から始まり、右手の5本の指の基本的な動きをひととおりマスターしてから、ヘ音記号(左手)の課題が出てくるというカリキュラムになっている。そのためヘ音記号や大譜表が出てきたときに、ある種ハードルを感じることもある。
また左手は右手がマスター出来てから始めるため、両手で弾くことを特別視したり、抵抗感が生まれたりする可能性がある。
以上のような点から現在は使用しないという音楽教室もあり、昨今は大譜表・両手奏から始めるメソードが主流となりつつある。
しかしながら、八王子の幼稚園教諭の採用試験にも課題曲として使われる教本であり、基礎的なクラシック曲も挿入されているため、まだまだ根強く支持されている教本。
現在出版されている主な導入~初級教材は、全般的にバイエルのレベルを基準として考える場合も多く、ピアノ教育の基となる教材として無視できない。
いまでは親しみやすいイラスト付きやキャラクター付きの、楽しんでレッスンできる工夫がされている版も多く出回っている。

ピアノの森

田丸信明編
Gakken

ピアノ曲集。テクニック教材と併用して使うピアノレパートリー教材
幼児版と第1巻~第5巻の6段階。
1冊の中でもいろいろな伴奏形の曲が出てきて、曲調がバリエーションに富んでいる
メジャーなクラシックの曲も収録されていて、レパートリーが増やせる。
音楽的にも豊かな曲が多いので、発表会で弾く曲もこの曲集の中から選べる。

みんなのオルガンピアノの本

ヤマハミュージックメディア

現代における正統派ピアノ教本。クラシック音楽の基礎的な伴奏形が習得できる。
最初から大譜表が登場し、最初から両手で演奏するカリキュラム。
真ん中のドを起点にして、メロディラインを右手と左手で取り分けて演奏するような課題から始まり、次第に左は伴奏に、右はメロディにといった一般的な楽曲の形に移っていく。
早い段階で両手演奏が可能になるため、全体的に進度は早い。
さらに、第1巻ですでにFやGといった調性も出てくるため、早くから調性にもなじみがでる。

ワークブックは、楽典や記譜法の練習、リズム練習の他に視唱や移調奏も出てくる。総合的にソルフェージュ力を身につけるためのシリーズ。

バーナムシリーズ

エドナ・メイ・バーナム著
全音楽譜出版社

▼ラインナップ
◎テクニック ★おススメ★
◎教本
◎ドリル
※レッスンDVDもあり。

エドナ・メイ・バーナムはアメリカの音楽教育者。

◎テクニック
ミニブック、導入書、1巻~4巻の6段階に加え、全調の練習 がある。
ピアノ作品に出てくるあらゆる音形を弾くためのテクニックをエッセンス的に学べる。
ひとつひとつの課題は、一つのテクニックに特化した8小説程度のパーツになっており、短いので飽きずに要点のみかいつまんで実践的に練習出来る。
音や手の動きに合わせたタイトルとイラストがついているので、イメージしやすい。
しかし音楽的に面白い内容ではないので、単体で使うのではなくあくまで他の曲集と併用して使う。
演奏レベルが上がった後も、取り掛かっている楽曲に出てくる苦手な音型を取り出して練習するために使えるので、一通りの内容を履修した後も有効に使える教材。

◎教本
楽典的な要素の解説を含んだピアノメソード。バイエル上巻程度の導入時の教本としての位置づけ。1~6巻

◎ドリル
バーナムピアノ教本の進度に合わせて併用するドリル。1~3巻

バスティンシリーズ

ジェーン&ジェームス・バスティン著
東音企画
◎ピアノパーティシリーズ
◎ピアノベーシックスシリーズ
◎中級シリーズ
◎大人向けシリーズ
※併用曲集、補助教材あり

アメリカのジェーン&ジェームス・バスティン夫妻による、世界各国で採り入れられているピアノメソード。
全調メソードという概念で作られている。
早い段階からいろいろな調性が出てくるので、C以外の調にも早くからなじめる。
ポジションという表現で調性の違いによる鍵盤の位置の移動の概念を取り入れられる。
ピアノパーティ(幼児向けの導入用のシリーズ)は、譜面に五線がなく、音部記号と拍子記号、小節線のみで、音の高さは前後関係で相対的に掴みとるようになっている。
そのため、五線上の音高や音程を読む力がつきづらくなる可能性がある。
リズムや音使いはバラエティに富んでいて、ポピュラー音楽的要素も習得できる。

ラインナップが多岐にわたっているため、レベルに合わせた必要な教材を選べる。また、バスティン研究会という組織があり、研究会や講座などが開催されているので、バスティンメソードを有効に活用するためのノウハウを知る機会も豊富。

ブルグミュラー 25の練習曲

各出版社

ピアノ学習者の登竜門とも言える曲集。
バイエル下巻レベルから、ソナチネレベルまでの学習者向け。
様々な曲調や音形や拍子、リズムの楽曲が収録されており、ピアノ作品を弾くための基礎的なテクニックや表現力を楽しみながらつけることができる。
収録曲は音楽的表現も豊かに育める楽曲でもあり、タイトルから曲想もイメージしやすいので、ピアノで音楽を奏でる醍醐味を味わえる。発表会などのレパートリーにも使える。

はじめてのギロック

全音楽譜出版社

独特な視点でピアノテクニックの上達を目指す教材。

はじめてのギロックは、最初はバーナムのように要素的なモチーフで両手を使った動きから始まり、次第に楽曲に発展する。
必ずしもホモフォニック(和声的)なメロディと伴奏のスタイルではないが、右手と左手を自由に使えるようになるための基礎的なテクニックが学べる。
ギロック作品においては調性や臨時記号が特別なものという概念もなく、早い段階から当然のように登場し学ぶことができる。また、音楽作品としても内容のおもしろい曲が多い。

メトートローズ

安川加寿子編
音楽之友社

フランスで採用されているポピュラーなメソード。
バイエルと同様、右手ト音記号からはじまるが、バイエルよりは進度が早い。

メトートローズピアノ教則本は、予備練習と楽曲とが対になっており、その曲を通して取り組むべきテクニック的課題を明確にして進めることができる。クラシックの名曲も収録されている。

ピアノのテクニックシリーズは、ハノンのような指練習用の曲。

ハノン

各出版社

言わずと知れた、テクニック強化に特化した、ピアノ学習者が必ず手に取る教材。
子供の柔らかく安定しない手を、ピアノを弾くのに適したフォームと運指に沿って強化するための、いわば筋トレ&ストレッチ的な教材とも言える。
ややこしい音型を繰り返し弾くことで、指の独立や筋力の強化、素早い動きに対応できるメカニックを身につけられる。
スケールとカデンツや、半音階、アルペジオ、重音等の課題も収録されていて、ピアノ初級者から上級者、プロまでが取り組むべき基本的な課題がまとまっている。
初心者向けに編集された版なども出ており、年齢やレベルに合わせて使いやすいものを選べる。